人気ブログランキング | 話題のタグを見る

遠藤京子のマクロビオティックな鍼灸治療

homoemacro.exblog.jp
ブログトップ
2010年 08月 12日

絵本『さだ子と千羽づる』朗読会

オーロラ自由会議メンバーによる広島平和記念公園でのパフォーマンス。

 毎年、8月4日から6日にかけ、広島平和記念公園の「原爆の子の像」の側で行なう絵本『さだ子と千羽づる』朗読会も、今年で17年目となった。
 今年も、中京テレビの取材を含め、多くの出会いがあった。
 この絵本は、私が主宰する出版社オーロラ自由アトリエから、最初の日本語版が1994年に出版された。それ以来、毎年、朗読を続けている(1995年に朝鮮語版、1996年に英語版も刊行)。
 著者は、横浜にあるフェリス女学院大学の学生たち。でも、彼女たちが最初に持ってきたテキストは、「2歳で被爆し、10年後につるを折りながら白血病でなくなったさだ子ちゃんの物語」というようなものだった。
 しかし、出版するからには、内容を充実させなければと考え、作家・山口泉さんにも参加してもらって、学生たちと1年以上にわたって、取材や調査を行ない、討論を重ねてきた。
 なぜ、広島・長崎に原爆が落とされることになったのか。
 そのころ、日本は何をしていたのか。
 原爆の被害とはどんなものか。
 「原爆の子の像」が建ったころの新聞記事や雑誌なども調べ、ご遺族にもお話をうかがった。
 しかも、その内容を、子どもたちに分かるような、テキストにしなければならない。
 結果、実によくできたテキストが出来上がったと自負している。
 絵本は日本語版の刊行後、朝日新聞「天声人語」やNHK全国ニュースでも取り上げられ、1997年には第3回「平和協同ジャーナリスト基金賞」大賞を受賞している。
 なお、現在発売中の『週刊金曜日』2010年8月6日・13日合併号(特集「核」なき世界への道)の「本箱」欄では、平和に関する基本的文献の1冊として、次のように紹介されている。
 「広島で被爆し、白血病に倒れた佐々木禎子さんのお話を絵と文で綴る。日本の侵略性にも触れ、語り手の内省的姿勢が貫かれた稀有な絵本」
絵本『さだ子と千羽づる』朗読会_a0157309_1501972.jpg
▲広島の夏はとても暑い。朝から夕方まで、公園での朗読はとても大変だけれども、さまざまな人びととの出会いがあり、また、多くの人びとが熱心に聞いてくれるので、やりがいがあると感じます。
絵本『さだ子と千羽づる』朗読会_a0157309_153184.jpg
▲『さだ子と千羽づる』表紙
それにしても、日本は暑い。涼しいロンドンから、避暑の逆。この暑さを満喫して(笑)ロンドンに戻ったころには、肌寒くなっているかもしれない。

by HomeMacro | 2010-08-12 02:06 | 反戦・平和・自由


<< ロンドンの晩夏。      English breakfa... >>