2010年 10月 12日
はじめて参列した広島平和記念式典 毎年、8月6日を中心に広島に通い続け、絵本『さだ子と千羽づる』の野外朗読を行ってきました。 16回目の今年、はじめて広島市主催の「平和記念式典」に参列しました。今年は、広島平和記念式典始まって以来の自民党以外の首相が挨拶をするし、国連総長・アメリカ大使などが参列するので、そのような雰囲気も知りたいとの希望を、パートナーが広島市に伝え、招待席を用意して頂いただきました。 式典そのものは、毎年そうなのですが、ちょっとやり過ぎじゃないのと思うくらい、前日からリハーサルを繰り返したおかげか、一分の隙もないように粛々と行なわれました。実は、こういうのは、私はとっても苦手なのです。 しかも、せっかくの自民党以外の首相にも関わらず、菅首相の発言は、とっても問題だったし、公園の外では、これも毎年なのですが、「祝典反対!」とか、「祝典粉砕!」とかのデモが繰り広げられていました。 私は、祝典を、全面的に肯定する考えはないのですが、「反対! 粉砕!」とデモをするのも、どうかなと思います。たしかに、国や自治体が主催しているものは、すべて、この国のどうにもこうにもしょうがない状態を肯定しきった立場で行われているのが建前だから、とうてい支持できない要素があるのは、確実ですが、式典には、被爆者はもちろんその遺族を中心に、さまざまな人びとが関わり、参加しています。当然のことながら、複雑な思いを持って、関わったり、参加している人もいます。その人びとの思いに有無を言わさず、「反対! 粉砕!」と言うことの目的を、私は計りかねます。 「反対! 粉砕!」というスピーカーから漏れてくる声を、式典に参列している皆さんは、どのように感じているのでしょうか。 「核廃絶」という願いを、少しでも多くの人びとが持つということが、私たちの目的だとすれば、何か共有できるものはないだろうかと、努力することも必要ではないかと思います。 そして、その近くに座っている一連の人びとが、ちょっと他の人とは違う雰囲気なので、いったいこの人たちは、どこの人なんだろうと思っていました。 映画の宣伝のために、広島入りしていたとの報道があったので、後から分かったことですが、私が、後ろから手を伸ばして、鶴の折り方を教えた男性は、映画「キャタピラ」の大西信満でその隣に寺島しのぶ、若松孝二などが並んでいたわけです。あの炎天下の大勢の人びとのなかで、若松監督を除いて皆さん喪服を着ていたのですが、ひときわファッショナブルだったのは、さすが芸能人ですね。 映画「キャタピラ」については、私は若松孝二の作品のは、苦手なので、見ていません。 毎年、野外朗読を終えて広島を発つ前に、「原爆の子の像」に、捧げてきます。
by HomeMacro
| 2010-10-12 18:46
| 反戦・平和・自由
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